こんにちは、保坂学です。株式会社PLUSを経営しています。
地球の内部に蓄えられた熱を利用して発電する「地熱エネルギー」について、その可能性と特徴に迫ります。日本は地熱発電に適した地域があり、24時間安定して電力を供給できるこのエネルギーは、再生可能エネルギーの中でも重要な役割を果たしています。さまざまなしくみや特徴を見ていきましょう！
地熱の発生源とエネルギー量に迫る 地球内部の熱の秘密
地球の内部から湧き出る「地熱」は、さまざまな発生源から生み出される謎めいたエネルギーです。天然放射性元素の崩壊から、隕石の衝撃熱、核内の重金属の摩擦熱など、その発生源は多岐にわたります。さらに、地熱の総量は膨大で、地球に蓄えられたエネルギーの一端を担っています。今回は地熱の発生源とそのエネルギー量に迫ってみましょう。
地球内部の謎めいた発生源 地熱の源泉
地熱の発生源は、地球の中心部にあるさまざまな要素から生み出されます。地球内部は、地殻、マントル、外核、内核の四つの層に分かれています。この中で地熱の主な発生源は以下のようになります。
1. 天然放射性元素の崩壊熱：地殻に含まれる元素の放射性崩壊から、地熱の45から85パーセントが発生します。
2. 隕石の衝撃および圧縮熱：地球に落下した隕石が地球内部に取り込まれる際の熱エネルギーも地熱の発生源の一つです。
3. 核内の重金属の摩擦熱：核（中心核）に沈降する過剰な重金属（鉄、ニッケル、銅）が放出する摩擦熱も地熱の一部を形成します。
4. 地磁気が生み出すジュール熱：地磁気が作り出す電磁気的効果によって、地熱エネルギーが生まれます。
地球内部の謎めいた要素から湧き出る地熱は、さまざまな発生源から生み出される不思議なエネルギーです。
驚異的なエネルギー量 地熱の総量と地球への影響
地熱の総量は約35テラワットと推定されており、地球が太陽から放射で受け取るエネルギーの約1/2,500に相当します。この驚異的なエネルギー量が地球の自然現象に与える影響は計り知れません。地熱は地球内部のエネルギーの一端を担い、地球上の生命を支える重要な要素として存在しています。
地球内部に蓄えられた地熱の驚異的なエネルギー量は、地球全体のエコシステムに重要な影響を与える貴重な存在です。
地熱発電のしくみとバイナリー方式について
地熱発電は、地中深くから取り出した蒸気を利用してタービンを回し、発電する再生可能エネルギーの一つです。地球の深部には1,000度程度のマグマ溜りが存在し、地熱地帯ではこれを利用して地熱貯留層を形成します。一方、現在の技術では地球の深部の熱源を直接利用することは難しいため、地熱地帯に限られています。地熱発電の中でも特に注目される「バイナリー方式」では、地熱流体の温度が低い場合に、媒体蒸気を利用して発電する方法が採用されています。
地熱発電は地球の内部に蓄えられた熱を利用し、バイナリー方式によって効果的に発電が行われる再生可能エネルギーです。
地熱発電の特徴と未来展望
地熱発電の特徴は多岐にわたります。純国産エネルギーの有効利用や燃料不要、半永久的に安定して利用できること、クリーンエネルギーであることが挙げられます。さらに、天候や昼夜を問わずに安定して発電できる利点もあります。しかし、大容量の発電所が難しく、周辺環境との調和をはかる必要がある点にも留意しなければなりません。地熱発電は今後も技術の進化と地域との連携によって、再生可能エネルギーの未来への貢献が期待されます。
地熱発電は多くの特徴を持ち、技術の進化と地域との連携によって再生可能エネルギーの未来へ大きく貢献するエネルギー源です。
